これが沖縄の真実だ!by オスプレイ不安クラブ

このブログは、在日米軍基地を過重に負担させられている沖縄の現状を伝える「オスプレイ不安クラブ」が開設しました。

沖縄の政治家へ捧ぐ・沖縄県民からの提言: 「外務省の愚策」に協力するな!

またまた、日本政府が馬鹿な動きを始めた。

英語力の高い人材を育成し、若年層の進学や就業を後押し』するために、沖縄県内の日本人児童・生徒を米軍基地内の学校への編入が可能となるよう、米側に協力を求めていくというのだ。

共同通信の記事を琉球新報沖縄タイムスが共に転載している。

 

琉球新報沖縄米軍基地内の学校に編入枠 外相、初訪問で提案へ

2017年11月25日 05:03

    外務省は、沖縄県の米軍専用施設にあり主に米軍人・軍属の子女が通う学校に、県内の日本人児童・生徒を編入できるよう枠を確保する案の検討に入った。複数の政府関係者が24日、明らかにした。英語力の高い人材を育成し、若年層の進学や就業を後押しし、米軍普天間飛行場宜野湾市)の名護市辺野古移設などを巡って対立する政府と沖縄県との融和を図る狙いがある。

    河野太郎外相は12月1~2日の日程で就任後初めて沖縄入り。翁長雄志知事や在沖縄米軍トップのニコルソン在日米海兵隊司令官と個別に会談して、協力を求める方針だ。

共同通信

沖縄米軍基地内の学校に編入枠 外相、初訪問で提案へ - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース

沖縄米軍基地内の学校に編入枠 外相、初訪問で提案へ | 共同通信 ニュース | 沖縄タイムス+プラス

 

失笑する。噴飯ものだ。

しかし、こんな日本政府の愚策でも、興味を示す日本人がいることは間違いない。

今日は、そんな人たちや「人材育成」とか「英語力」いう言葉に弱い政治家に提言する。

まず、沖縄県の行政機関、自治体首長、県知事および市町村議会は、外務省が協力を求めても、それに応じるべきではない。

米軍基地内の学校は、海外に駐留する米軍人の子供のために設立されたものだ。その形態は、海外に駐在する日本人の子供が通う「日本人学校」と似ていると考えれば、理解しやすいと思う。

海外にある日本人学校に、現地の住民の子を通わせるという取り組みがあったとしても、はたして、それが「人材育成」なのか。

共同通信の記事は短く、詳細は全くわからない。しかし、外務省が教育を政治利用しているのは明らかであることから、外務省の愚策に乗り、一緒に沈む必要はない。

そして、外務省の提案は素晴らしい、自身の子供を米軍基地内の学校に通わせたい、と思う親たちよ。あなたがたは、沖縄県の行政機関や教育委員会をあてにせず、外務省沖縄事務所を頼るといい。沖縄県内の教育機関が、教育を政治利用する外務省の愚策に乗っかるような親を相手に、積極的に援助、強力する必要は全くないのだから。

 

これから、いかに外務省の案が馬鹿げているかという理由を5つあげる。

これら以外にもツッコミどころ、言いたいことは沢山あるが、とりあえず5つに絞ってみた。


【外務省による沖縄『県内の日本人児童・生徒を編入できるよう枠を確保する案』が馬鹿げている5つの理由】

1.  日本国は、既に小・中・高校で英語教育を行なっている

しかも、文部科学省は、『グローバル化の進展の中で、国際共通語である英語力の向上は日本の将来にとって極めて重要である。アジアの中でトップクラスの英語力を目指すべき。今後の英語教育改革においては、その基礎的・基本的な知識・技能と、それらを活用して主体的に課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等の育成は重要な課題。

我が国の英語教育は、現行の学習指導要領を受けた改善も見られるが、特にコミュニケーション能力の育成について更なる改善を要する課題も多い。東京オリンピックパラリンピックを迎える2020(平成32)年を見据え、小・中・高を通じた新たな英語教育改革を順次実施できるよう検討を進める。並行して、これに向けた準備期間の取組や、先取りした改革を進める。』としている。

今後の英語教育の改善・充実方策について 報告(概要)~グローバル化に対応した英語教育改革の五つの提言~:文部科学省

外務省は、日本国が取り組む「英語教育改革」を知らないのだろうか? 日本国の児童を米軍基地内の学校に通わせることで『英語力の高い人材を育成し、若年層の進学や就業を後押し』すると考えているならば、外務省は、文科省の方針に従って英語教育に全力で取り組む全国の教育者を馬鹿にしているも同然だ。「米軍基地内で受ける英語教育には敵わない」とでも言いたいのだろうか。

 

2.  沖縄県には、既にいくつかのインターナショナル・スクールが存在する

沖縄県内に住む日本人が、文部科学省が定めた「英語教育」では物足りず、全ての授業や会話を英語のみとする環境のインターナショナル・スクールに子供を通わせたいならば、わざわざ米軍基地内の学校に通わせなくとも、『英語力の高い人材を育成』は可能なのである。

沖縄県内にあるインターナショナル・スクールのほとんどはクリスチャン・スクールであるが、その中には、米軍人の子供たちが多く通う学校もある。もちろん、それらの学校ではバイブルスタディ(聖書学)があり、私学であるために授業料も高額で、一般の日本の学校と比べて規律が厳しい場合もある。

しかし、沖縄県には、宗教的な要素のない「沖縄アミークス・インターナショナル」もあるのだ。そこは、内閣府の肝いりで開校した沖縄科学技術大学院大学の創設に伴い設立されたインターナショナル・スクールである。『英語力の高い人材を育成』するために、日本人の児童を米軍基地内の学校に通わせようと提案し、沖縄県と米軍の協力を得ようとする外務省は、「英語教育」に無知である。そんな外務省の人材育成事業は、必ず失敗する。それに協力する者たちは、自身の経歴に汚点を残す覚悟でいるといい

www.amicus.ed.jp

 

3.  子供を米軍基地内の学校に通わせたいと考える親の英語力は、どの程度なのだろうか

英語で書かれた学校からの連絡事項や配布資料を理解できる英語力を有しているのだろうか。子供が課された宿題に目を通し、勉強を手伝うことが可能な英語力を有しているのだろうか。

幼稚園、小学校の低学年程度の内容でれば、あまり英語力がない親でも乗り切ることは可能であろう。しかし、小学校高学年、中学校、高校と学年が上がるにつれて、当然ではあるが、授業内容も英語のボキャブラリーも難しくなる。

英語という米国人にとっての「国語」だけではなく、当然ながら、算数、理科、社会、歴史(基地内の場合、米国史)、家庭科、体育、美術、音楽など、全てが英語である。先に述べたインターナショナル・スクールであっても、その状況は同じだ。しかし、何が違うかというと、沖縄県内のインターナショナル・スクールは私学だが、米軍基地内の学校は違う。

米軍基地内の学校は、米国防総省の管轄下にある。米軍人の子供に教育を提供するが、私学のように利益は追求していない。そんな学校に、生徒の親に英語力がない場合に備えて、わざわざ日本語と英語ができるスタッフを常駐させる義務はない。

「私は英語がよくわかりません」と困った顔をする日本人の親に対し、その親から高額の授業料を取る私学のインターナショナル・スクールと、そもそも日本人の児童を引き受ける義務がない基地内の学校とでは、対応に違いが出ることは容易に想像できる。

子供に英語力を…と願い、米軍基地内の学校に通わせようとする親に英語力がなければ、誰が連絡係を務めるのか。外務省が通訳を勝手出るつもりだろうか。外務省の愚策に協力すると言ってしまった自治体の教育委員会が対応するのだろうか。

 

4.  たとえ、子供を米軍基地内の学校に通わせたいと考える親に英語力が備わっていたとしても、米軍基地内の学校に通う生徒の親は米軍人と軍属である。そこに、米軍とは全く関係ない沖縄県内に在住する日本人の児童が編入するとなると、その日本人の親子は、米軍社会という特殊な環境に身を置くことになる。さて、どれだけ馴染めるだろうか。

 

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キャンプ・フォスター内の「ズケラン小学校」

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いくら「米軍基地内は米国である」と表現されているとしても、基地内の学校は一般の米国の自治体にある公立学校とは違う。米軍という巨大な組織の中で形成された社会に存在する学校である。当然のことながら、親である米軍人の駐留期間が終了すれば、米軍人の子である生徒は転校していく。そして、新しい生徒が転入してくるのだ。仲のいい友達ができたとしても、そのほとんどが数年で沖縄からいなくなる

日本人の児童が基地内の学校に通って「英語力」を身につけることができたとしても、長年付き合える友達を作ることは困難になる。自身は転校しないが、周りはどんどん入れ替わる。そんな学校生活を良しと考える親が、どれだけ日本にいるだろう。

 

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キャンプ・フォスター内の「レスター中学校」

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さらに言えば、親の場合も似たような状況に置かれる。米軍人を配偶者に持つママ(あるいはパパ)達と、そうでない日本人のママ(あるいはパパ)達のグループに分かれることは必至だ。配偶者が米軍人でない保護者と、米軍組織にどっぷり浸かった保護者とでは物の考え方が違う。

仲良くできると思った親がいたとしても、彼らは数年で転勤する。

そして、新しく沖縄に派遣された米軍人の親たちが、基地内の学校に「日本国の外務省が設けた特別枠」で通学することになった日本人児童とその親たちに理解を示すとは限らない。

なぜならば、沖縄に派遣された米軍人の子供は確実に基地内の学校に通えるが、一部の軍属やその子供の場合は、空きがないと転入できないとい場合があるうえ、授業料を課せられることもある。しかも、転入できる基準と優先順位がきちんと決まっているのだ。「日本国の外務省が設けた特別枠」がなければ、わが子が通えるはずだが?と考える軍属たちが出てくる可能性は充分考えられる。

 

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キャンプ・フォスター内の「クバサキ高校」

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一応、現在でも米軍基地司令官または米国防総省の許可が下りれば、地元の児童や第三国の国籍を持つ児童を受け入れる制度はあるようだが、その優先順位は最下位である。今年度は空きがあるから編入可能と判断されたとしても、次年度はそうとも限らない。そんな不安定な状況下に子供を置くことが人材育成だろうか。

そして、現行の場合でも、米国に対する親子の感情や政治観、様々な個人情報を提供した上で編入の合否が判断されることになるようだが、外務省が設けたいという枠ができたとしても、その規定は変わらないと思う。沖縄県内の政治状況を鑑みると、米軍はより厳しい審査をするだろう。そんな難儀をしてまで、米軍基地内の学校に子供を通わせるだけの価値があるのだろうか

米軍は、広報活動で地元住民との交流やボランティア活動を通してフレンドリーをアピールするが、沖縄に駐留する米軍人とその家族全員がフレンドリーではない。

外務省の愚策に乗っかり、子供に英語力を!と考え、基地内の学校に子供を編入させたあとで、想像していたフレンドリーな環境とは違う、こんなはずではなかった…と嘆く状況に陥ったとき、日本国の外務省が面倒をみてくれるとは思えないが・・。

 

5.  上の4つをクリアしたとしても、まだ安心はできない。米軍基地内で教わった教科は、取得した単位は、日本国の高校や大学で通用するものだろうか

当たり前だが、米軍基地内の学校に通うほとんどの生徒が米国籍を有している。将来、彼らのほとんどが米本国で進学、就職することになる。しかし、外務省の愚策に乗っかった日本人の子供たちの場合はどうだろう。基地内の学校を卒業した後は、外国に留学するつもりなのだろうか。

米軍基地内での教育が日本社会で通用するとは思えない。英語力は身についたとしても、日本語力がおろそかでは、日本の企業で就職できるわけがない英語力があり、日本語は喋れるが、漢字を書けない、読めない。そんな人材を企業が求めるわけがない。

河野外務大臣の英語力は素晴らしいものだが、それはどこで身に付けた英語力であろうか?

河野外務大臣も米軍基地内の学校へ通い英語力を高めたのだろうか?

外務省の職員は、どうだろう。皆、インターナショナル・スクールや米軍基地内の学校を卒業して語学力を身に付け、今の職に就いたのか?

いや、違う。

河野外務大臣においては、日本国の小・中・高校を卒業し、その後、日本の大学に入学、そして渡米、米国の大学に進学している。

 

河野外務大臣の華麗なる学歴(抜粋)

1975年3月 平塚市立花水小学校卒業 <ボーイスカウト平塚第5団所属>
1978年3月 慶応義塾中等部卒業 <競走部主将を務める>
1981年3月 慶応義塾高校卒業 <競走部主将を務める>
1981年4月 慶応義塾大学 経済学部入学
1982年9月 ジョージタウン大学
入学 比較政治学専攻
1983年 カリフォルニア州選出クランストン上院議員民主党)の大統領選対である「Cranston for’84」にボランティアとして参加
1984アラバマ州選出シェルビー下院議員(民主党)議会事務所でインターンをつとめる <シェルビー議員は現在、共和党上院議員>
1984年8月 ポーランド中央計画統計大学(ワルシャワ市)へ留学
1985年12月 米国ジョージタウン大学卒業

 

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プロフィール | 衆議院議員 河野太郎公式サイト

 

そう、河野外務大臣は、米国の大学へ入学できるほどの英語力を日本国の教育を受けながら身に付けたのだ。幼少期から英会話スクールに通ったり、英語を話す人びととの交流はあったのかもしれない。

だが、米軍基地内の学校に通うことで『英語力の高い人材』となり、外務大臣にまで登りつめたのではない。

日本は学歴社会だ。河野外務大臣の学歴を見れば、それがよくわかる。海外では問わないだろうが、日本の履歴書には中学、高校名を記述する。それは、日本の義務教育が中学校までという事情があるからだろう。

外務省の愚策に乗っかった親の子は、履歴書に米軍基地内の学校名を記述するつもりだろうか。「お受験」をして実力で入学/編入できたわけでもなく、外務省が米軍にお願いして設けた特別枠で入ったという事実が一生涯つきまとう。米軍基地内の学校が、学歴にしたいほどの有名校だとは到底思えない。

 

以上が外務省の案を愚策とした理由だ。

それらを読んでも外務省の案に乗っかる大人は、

『日本国の英語教育に関する方針に無知な大人』、

『英語力(または語学力)が何であるかを全く理解できない大人』、

『英語ができる=国際人と考える、恥ずかしい大人』と言える。

もし、あなたの周辺に、わが子を米軍基地内の学校に編入させるという外務省の愚策に興味を示す人がいるとしたら、上で述べた5つの理由を提示して『やめておいた方がいいよ』と、言ってあげるといい。子供の学校生活、将来の進路がメチャクチャになったとしても、外務省が責任を取るわけないのだから。

 

そして、最後にもう一度言う。沖縄県の行政機関、自治体首長、県知事および市町村議会は、教育を政治利用する外務省の愚策に、絶対に協力すべきではない!

 

・・・・・・・・・・
【今回の提言:「外務省の愚策に協力するな!」のまとめ】

● 外務省が日本人子女の英語力を高めるために、米軍基地内の学校に通わせようという提案は、文科省の英語教育改革とそれに取り組む教育者らを馬鹿にしているものである。

●  外務省は、内閣府の肝いりで設立された沖縄科学技術大学院大学の整備事業の一環として開校したインターナショナル・スクールよりも、米軍基地内で授業を受けたほうが英語力が高い人材が育つと考える、米軍万歳省である。

●  外務省は、教育を政治利用する省である。

沖縄の政治家へ捧ぐ・沖縄県民からの提言: 「軍隊を抱えるリスク」を説明せよ!

2017年10月22日、この日は第48回衆議院議員総選挙の投開票日であったが、宮古島市では、市議会議員選挙の日でもあった。

沖縄タイムス市議選当選者に対し、宮古島への陸上自衛隊配備に対する考えを問うた。その結果、当選した24人のうち、14人が「賛成」と答えている。

 

沖縄タイムス自衛隊配備に賛成14人、反対5人 宮古島市議当選者
2017年10月30日
07:50

沖縄県宮古島への陸上自衛隊配備について、本紙調査で22日投開票の市議選当選者24人の賛否は、「賛成」が14人、「反対」5人、「どちらでもない」が5人となった。与党は16人中12人が「賛成」で残る4人は「どちらでもない」とのスタンスで判断が分かれている。一方、野党は5人全員が「反対」とした。中立3人は「賛成」が2人、「どちらでもない」が1人。

 

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陸上自衛隊配備に対する市議当選者のスタンス

 

   市議選には与党17人、野党10人、中立6人が立候補。「賛成」の候補は「隣国の脅威に備えるため防衛上必要」、「反対」の候補は「有事に標的となり攻撃される」などの理由を挙げた。一方、「どちらでもない」とした候補は、配備の必要性に理解を示しつつも「住民の合意が得られていない」などと回答した。
 防衛省は18年度、千代田カントリークラブ地区に警備部隊380人の配備を予定している。隊庁舎は同地区に建設する一方で、弾薬庫や射撃訓練場などは地元住民からの反発が強いとして市内の別の用地への建設を予定している。
 同省は市城辺保良(ぼら)の採石場「保良鉱山」を有力な候補地として検討しており、今後具体的な交渉が始まるとみられる。

自衛隊配備に賛成14人、反対5人 宮古島市議当選者 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス

 

この結果は、何を意味するのか。それは、宮古島市議の大半が「軍隊を抱えるリスク」を理解していないということであり、彼らに票を投じた宮古島市民が「軍隊を抱えるリスク」を知らないということである。

 

沖縄戦で米軍は、宮古島への上陸作戦を中止している。それにより、宮古島の住民は地上戦を経験していない。

しかし、約3万の日本兵が駐留していたことで、連合軍による「大規模な空襲、艦砲射撃を受けた経験」はあるのだ。

 

総務省】 宮古島市(旧平良市)における戦災の状況(沖縄県

1.空襲等の概況

   昭和19(1944)年10月10日午前7時30分、宮古島南方上空に見馴れない機影が編隊を組んで現れた。秋晴れの平良町上空でそれは東西に分かれ、飛行場方面と漲水港へ急降下する。間もなくサイレンが鳴り銃撃音、爆撃音がこだまして対空砲が応戦しても、友軍機の演習が実戦さながらに行われていると多くの町民が空を見上げていた。飛行場の方面から黒煙が舞い上がり、"銀翼連ねて"宮古島の空を守るはずの"荒鷲"が燃え上がるのを見て、ようやく本物の空襲であることを知った。45分に及ぶ空襲で、島の3カ所の軍用飛行場からは応戦に飛び立つこともなく9機が撃破された。

 続いて午後2時5分第2波、延べ19機による空襲で、漲水港沖合に停泊中の広田丸(2,211トン)が撃沈されるのを目の当たりに見せつけられた。この「10・10空襲」を皮切りに宮古島は連日のように米軍機の空襲にさらされ、瓦礫の島へと化していった

 昭和20(1945)年になり、3月までの宮古島の空襲は、主に軍事目標が狙われていたが、4月に入ると次第に市街地が狙われていく。時限爆弾や街を焼き尽くす焼夷弾も用いられるようになり、平良の街は廃墟と化した。

 5月に入ると、爆撃が連日続くようになる。陸軍の特攻作戦が本格化するのに伴い、その中継基地としての宮古島は狙うに値するものとなった。5月4日、宮古島は飛行場を中心に猛烈な艦砲射撃が浴びせられた。郡民の恐怖は上陸作戦があると流布されるに及び、宮古島全体は混乱に巻き込まれた。

 宮古には米軍の上陸こそなかったものの、相次ぐ爆撃に加え、食糧難からくる栄養失調、非衛生的な壕生活を強いられる中で風土病マラリアが流行し、病死者が続出した。

 

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<爆撃を受ける平良の軍事施設>

総務省|一般戦災死没者の追悼|宮古島市(旧平良市)における戦災の状況(沖縄県) 

 

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』といわれるが、自衛隊を誘致したい、自衛隊の配備に賛成、容認する、という政治家や彼らに票を投じた住民は、「大規模な空襲、艦砲射撃を受けた経験」からも、沖縄戦という歴史からも、学ぶことができないような 愚者以下 である。

 

沖縄タイムスの調査で陸上自衛隊配備に賛成と答えた「愚者以下」な市議14人は、その理由を『隣国の脅威に備えるため防衛上必要』だと答えている。

沖縄戦という歴史の一部からも、宮古島が受けた空襲、艦砲射撃からも学ぶことができない者たちが、よくも『防衛上必要』などと言えたものだ。

彼らが『防衛上必要』だと言うならば、なぜ宮古島自衛隊の配備が必要なのか、を住民に必要性をきちんと説明する義務がある。と同時に、「軍隊を抱えるリスク」についても説明せねばならない。防衛上の必要性を説明できない、軍隊と共存するリスクがわからないのであれば、安易に「賛成」などと口にするべきではない。

有事の際、先島諸島に配置された自衛隊に島民を守る余裕はない。彼らの任務は、島民以外の別の「もの、人、場所」を守ること、なのだ。

 

日本国が守りたい「もの、人、場所」とは何だろうか

 

大日本帝国だった時代の日本国が重視したのは、神である天皇、皇族、それらを支える天皇制の存命であった。それは、今も同じだと考えていい。

天皇がいる首都東京、日本国民の政治・経済が集中する首都東京は、地政学的にみても隣国との国境線から最も遠い場所にある。

逆に、日本国にとって隣国と近い場所はというと、南西諸島の島々や九州、中国地方、東北地方、北海道というこになる。

日本国が『防衛上必要』とする先島諸島自衛隊配備とは、本土、特に首都東京を守るための配備であるが、先島諸島は、政治的な理由で空白地帯になっていた地域だ。

『棚上げ』したはずの尖閣諸島問題が再燃し、中国が大国に見合った軍事力を保持しはじめたいま、日本政府は、それらを理由に空白地帯をなくすという作業を加速化している。

従って、宮古島市議で陸上自衛隊の配備に賛成する14人は、宮古島の住民に対し以下を正直に伝え、リスクを覚悟してもらうべきである。

 

宮古島を含む先島諸島への自衛隊配備は、島民を守るためではなく、日本国の首都東京を守るためである。

宮古島を含む先島諸島の陸地部分に自衛隊を配備するということは、有事の際は、敵国から自衛隊基地が狙われるということである。

宮古島を含む先島諸島の住民は、有事の際、災害時のように自衛隊を頼ることはできない。自給自足で頑張る必要がある。

 

宮古島市議14人が住民が暮らす宮古島に「警備隊」という名の自衛隊を置き、敵を「迎え討つ」ことが国防だと考えているならば、彼らは軍隊と警察を混同してしまっている。

お花畑に住む平和ボケの皆さん」と発言した、石垣市の石垣亨市議よ。軍隊と警察の違いさえわからない者たちが「お花畑に住む平和ボケの皆さん」なのである。わかったか!

 

沖縄県島嶼県だ。
かろうじて陸続きとなっているのは、島と島に橋が架かっている地域だけである。

各島々の住民たちは、台風が来襲するたびに自分たちだけで「リスク」を乗り切る必要がある。海が荒れている状況では、物資を運ぶ貨物船が入港しない。食料品不足に陥る「リスク」は、毎度のことである。

台風は数日で通過するが、ひとたび有事になれば、海上は長い間、封鎖される。海、空を行き来できるのは、制空権、制海権を取った側だけである。それが、日本と同盟を結ぶ米国であるという保証はない。

もし、米国、または日本の友好国が制空権、制海権を取れなかった場合、島々への物資輸送は至難の技となる。沖縄戦で物資が不足した、住民が食糧難に陥ったのも、敵国が制空権、制海権を取っていたからである。しかも、沖縄戦中の宮古島は、農作に適した平坦な土地を日本軍に占領され、食糧難を経験している。

もう一度言う。そんな経験から学ぶことができない者たちは、愚者以下である。

 

総務省宮古島市(旧平良市)における戦災の状況(沖縄県

2.市民生活の状況

   防衛担当軍の視察で「宮古島は、島全体が平坦で起伏に乏しく、航空基地として最適である」と判断された宮古島には、3カ所の飛行場が建設された。土地の接収は買収の形で半強制的に行われたが、土地代は公債で支払われたり、強制的に貯金させられ、しかもこの公債や貯金は凍結されて地代は空手形であった。飛行場建設には島民の多数の老若男女や児童までも動員され、昼夜を問わない突貫作業が強行された。

 昭和19(1944)年12月までに3万人の陸海軍人が宮古島にひしめいた急激な人口増加に加えて、平坦な地形を持つ農耕地は飛行場用地として接収され、甘藷、野菜などの植え付け面積は大きく削られた。「10・10空襲」のころから海上輸送は困難になり、軍部は残された農地を軍要員自給用農地としてさらに接収した。当初は現金による契約など一見合法的な動きがあったが、自分の所有する畑に、ある日突然"軍用農地"の看板が立てられ、入れなくなるという事態も起きた。いつ飛来するか分からない空襲に備えて、炊事のための焚煙は夜間だけに制限され、燈火管制下の平良町は夜ともなれば文字通り暗黒の町となった。

 戦況が悪化するにつれ、宮古島では食糧不足が深刻化し、慢性の栄養失調は郡民の体力衰弱となり、マラリアの蔓延を来す。物資不足の中で衣類は米穀用麻袋がその材料となる。予告なき襲撃の前に脱衣して水浴することも人々の生活から失われ、空襲におびえるなかでシラミとの闘いも始まる。昼間の作業は死につながるようになり、月明かりなどで植え付けていた甘藷も照明弾投下の夜間空襲が始まるなかで食糧自給の道も閉ざされてくる。備蓄した非常食が底をつき、掘り残されて土中で芽を出した"草のいも"を掘り、処理を誤ると中毒死につながる蘇鉄採りが始まる。生と死が隣り合わせる「もう一つの戦争」に宮古島は巻き込まれていった。

 

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宮古島地区防禦配備図>

総務省|一般戦災死没者の追悼|宮古島市(旧平良市)における戦災の状況(沖縄県)

 

『腹が減っては戦はできぬ』のは、古今東西、いつでも、どこでもそうである。

沖縄戦中、宮古島にいた3万という兵力を維持するためには、住民が食糧を諦める必要があった。日本軍の作戦に邪魔とならぬよう、敵に制海権を握られたままで疎開する必要があった。

宮古島に限らず、日本軍が駐留した沖縄県の島々の住民は、自らの食糧を、土地を、命を、「お国のため」に提供せねばならなかった

 

これが、日本国の「防衛」の姿である。

 

もし、日本政府が本気で「宮古島の住民を隣国の脅威から守りたい」と考えるならば、「宮古島から遠く離れた場所であるが、隣国との国境線に近い場所」でやる必要がある。島国である日本国の場合、隣国との国境は、住民が暮らす島々の内陸部ではなく、海上であるはずだ。

米国は、それをわかりやすい形で実践しているので、説明する。

 

米国は、北アメリカ大陸から遠く離れた日本や韓国に自国軍を置いているが、それは、北朝鮮との戦争が停戦状態にあるからだが、北朝鮮やアジア太平洋地域の国々から北アメリカ大陸で暮らす米国民を守るための措置でもある。

そして、朝鮮半島という前線に配置された在韓米軍を支援するのが、後方に置かれた在日米軍である。

その在日米軍は、南西諸島の島々や九州、中国地方に多くの戦闘部隊を置いているが、その在日米軍の司令部は東京にあり、第7艦隊の司令部は横須賀にある。日本においては、関東地方が日本の隣国から一番遠い場所であり、それは日本国が敷く防衛網と重なる。

しかし、米国の場合は関東地方で終わらない。

在日米軍の後方にはグアムに駐留する米軍と施設、さらにその後方にはハワイに駐留する米軍と施設…というように、アジア太平洋地域の脅威(または仮想敵国)から米国本土を守るため、二重(日本)、三重(グアム)、四重(ハワイ)の防衛網を敷いている。

 

米国民の大半が住む北アメリカ大陸ハワイ州内の島々の領海内、領土内だけで米国の「防衛」ができるならば、世界中に米軍を置く必要は無い。

同盟国への責任だとか、世界の警察だとか、そんなのは、米軍の駐留を受け入れている国々の国民を誤魔化すための言葉でしかない。

全てはアメリカ・ファースト、米国と米国民の繁栄を維持するためである。

南西諸島が日本本土、特に首都東京を守るための盾にされているように、日本国は米国本土を守るための盾でしかないのだ。

 

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Twitter

 

歴史や経験から学ぶことができない「愚者以下」な宮古島市市議、14人よ。

宮古島の住民を本土防衛、特に首都東京の「盾」として差し出し、陸上自衛隊宮古島配備に「賛成」するならば、一票を投じた宮古島市民に対し、

軍隊を抱えるリスク」を説明せよ!

 

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【今回の提言:「軍隊を抱えるリスクを説明せよ!」のまとめ】

宮古島市議で陸上自衛隊配備に賛成する者たち、彼らに票を投じた市民は、歴史からも経験からも学ぶことができないような「愚者以下」である。

● 日本国や在日米軍が守りたい「もの、人、場所」は日本国と隣国の国境線から一番遠い関東地方、または、はるか以東(アメリカ合衆国)にある。

● 「軍隊を抱えるリスク」には、住民が敵国の攻撃を受けるリスク、物資並びに食糧難に陥るリスク、有事の際には、住民よりも軍隊が優先されるというリスク、軍隊に頼れないというリスク、軍隊に尽くすというリスク、などがある。

沖縄の政治家へ捧ぐ・沖縄県民からの提言: 「ありのままの姿」を見よ!

73年前の今日、1944年10月10日、奄美諸島を含む南西諸島全域が米軍による空爆を受けた。

いわゆる『十・十空襲』があった日だ。

neverforget1945.hatenablog.com

 

あれから73年が経過した今日、2017年10月10日は第48回衆議院議員総選挙の公示日となった。

そんな10月10日の今日、

沖縄県知事および副知事、41市町村の首長および議員、両院の国会議員(または前議員)、様々な政党や会派で活動する政治屋の皆々様に、どうしても言いたい、伝えたいことがある。

まずは、この地図を見てほしい。

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これが、日本国にある沖縄島と伊江島現在の姿である。(2017年10月現在)

普段、私たちが「沖縄本島伊江島」と呼ぶ島には在日米軍が駐留しているが、米軍の専用施設や訓練場は「日本国」ではない

上の地図にある穴、そこはアメリカ合衆国である。

一般に普及する沖縄県の地図には、アメリカ合衆国であるはずの「土地」も「沖縄県の一部」のように表記されている。

そのことにより、沖縄県民をはじめとする各自治体の首長や政治家は、沖縄島と伊江島の「ありのままの姿」を見ていない。

沖縄の政治家が沖縄の「ありのままの姿」を見ようとせず、「理想の姿」だけを追いかけて、どうやって目の前にある問題を解決するというのか

 

もし病気になったら、まずは「病気になった」という現実を受け入れ、「病状を確認」し、どうすれば「病気を克服できるのか」を考えた上で、治療を開始する。『米軍基地問題』を解決したいならば、それと同じステップが必要になる。

沖縄県民が抱え続けている『米軍基地問題』を真正面から考えようとせず、理屈や制度に捉われたまま『米軍基地問題』を語り、『島ぐるみ』で闘った時の過去の栄光ばかりを掲げて、理想の「沖縄県」を目指そうとしても、何も解決しない

何も解決せず、何も変わらないままで、それでいいのか?

 

沖縄が抱える『米軍基地問題』は、沖縄戦から始まった。

その『沖縄戦』は、73年前の今日、1944年10月10日から始まったと言ってもいい。

なぜならば、十・十空襲のちょうど1週間前、1944年10月3日に太平洋地区米軍は琉球列島(南西諸島)を確保せよとの指令を受け取っているのだ。《「沖縄 日米最後の戦闘」(米国陸軍省編・外間正四郎訳/光人社NF文庫) 15頁より》

 

あれから73年が経過したが、沖縄県は今も米軍に『確保』され続けている。

なぜか。

それは、沖縄県民を代表する者たちが、『米軍基地問題』の原点である『沖縄戦』をきちんと学ばず、『知っているつもり』で安全保障を語り、自らの無知をさらけ出すからである。

その良い例が、先日の石垣市議による、

「お花畑に住む平和ボケの皆さん」発言である。

沖縄タイムス「お花畑に住む平和ボケの皆さん」 石垣市議が発言 市民団体反発

2017年9月26日 07:40

石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会」共同代表らは25日、石垣市平得大俣への陸上自衛隊配備に反対する署名活動を巡り、与党市議の石垣亨氏(54)が市議会9月定例会で「お花畑に住む平和ボケの皆さん」などと活動を批判したことへの抗議声明を発表した。石垣氏は取材に「問題はない」としている。

 石垣氏は20日の一般質問の中で署名活動に疑問を呈し「『ミサイルが頭上を飛びJアラートが鳴っても、憲法9条があるから平和が保たれたというお花畑に住む平和ボケの皆さんの考えは理解できない。今では少数ではないか』との専らの意見」と発言していた。

 抗議声明は「軍事基地があると標的になる」などの反対派の訴えを、別の与党市議が「真っ赤なうそ」と否定したことも批判。「言論の場で侮辱や悪罵は許されない」と指摘している。

 石垣氏は「現実を直視してほしくて本屋にあふれるフレーズを借りた。特定の誰かのプライバシーを侵害したり、何かを制限する意図はない。逆に、議員の議場での発言を縛ろうとするのは問題」などと反論した。

 金城哲浩共同代表は「署名の重みをないがしろにする発言」と批判。「多くの市民がミサイル基地を造らせない、石垣の平和を守りたいとの思いで署名した。議員の資質が疑われ、議会の品位を落とすもの。本当に許せない」と憤った。

「お花畑に住む平和ボケの皆さん」 石垣市議が発言 市民団体反発 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス

この石垣市議は、どうして米軍が『十・十空襲』をしたのか、その理由を知っているのだろうか。

なぜ、南西諸島の全域が米軍の標的になったのか、説明できるだろうか。

 

辺野古を差し出せ」と発言した、この人はどうだろう。沖縄戦を知っているだろうか。

琉球新報辺野古差し出せ」 早期決着へ容認に転換「嘉手納以南振興を」

2017年8月31日 10:34

 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地計画について、日本維新の会県総支部代表の儀間光男参院議員は30日、那覇市内で開いた政治資金パーティーで「(翁長雄志)知事は辺野古を差し出してでもこの問題を決着し、代わりに嘉手納以南を完全に振興するという担保を国から取るべきだ」と述べた。これまで儀間氏は辺野古移設を容認しない立場だったが、今回の発言で容認に転じた。

https://ryukyushimpo.jp/archives/002/201708/8e95770b65bb5dda4eca5c128b53eb35.jpg

発言後、儀間氏は取材に対し「このままでは国権に勝てない。(沖縄側が)突っ張っているうちに墜落事故が起きたら誰も責任を取れない」と述べ、辺野古移設を容認することで早期決着を図るべきだとの考えを示した。その上で「辺野古を造るのに4千億、5千億円かかる。それだったら、嘉手納以南の沖縄全体で1兆、2兆円もらうべきだ」と主張した。

 今後、維新の会県総支部の方針とするか、支部内で議論していく考えも示した。一方、県総支部顧問の下地幹郎衆院議員は、本紙の取材に対して「(儀間氏の)個人的な考えであり、党の考えではない。党内で議論しない」と否定した。

儀間氏「辺野古差し出せ」 早期決着へ容認に転換「嘉手納以南振興を」 - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース

悲しいかな、この2人も沖縄県民の代表である。

 

沖縄県民を代表する政治家の皆さん(特に上の2人と「チーム沖縄」)には、6月に亡くなった大田昌秀氏の言葉を贈る。

『…かつて沖縄が米軍政下におかれていた時、基地受け入れを容認する県下の市町村に対して、高等弁務官が地域振興費の名目で資金を大盤振舞いした。「高等弁務官資金」と称するにんじんを県内市町村の鼻先にぶら下げたのだ。今また、その再現を思わしめる「基地容認費」とでもいうべき資金が、地域振興に名を借りて大手を振って基地所在市町村にばら撒かれている。こうして沖縄を食いものにし、甘い汁を吸う者が横行する事態は、いつの時代も同じといってよい。

経済発展も、平和なればこそ意味がある。沖縄のいわゆる反戦地主たちが、祖先から受け継いだ大事な土地は、「戦争や殺戮と結びつく軍事基地に使わせるより、人間の幸せに結び付く生産の場にしたい」という意味もそこにある。しかも基地は、ひとたび有事になれば、真っ先に攻撃目標にされることを、わが沖縄の人たちは、よもや忘れてはいまい

かつての沖縄戦で、先人たちが何百年もかけて営々と経済発展に力を尽くして築き上げた「沖縄」それ自体が、無数のかけがえのない文化遺産とともに一挙に壊滅させられ、すべて水泡に帰してしまった。そのことは、県民が身をもって体験したことではないか。そのことを理解するためには、今一度、1944年(昭和19)10月10日の「那覇大空襲」を思い出しさえすればよい。

この日、県都那覇市は、早朝から米艦載機によって五次にわたる空襲を受け、たった1日にして街の90%、約1万1500戸を焼き払われた。そのうえ、沖縄守備軍配下の陸軍は、戦死者136人、負傷者227人を出した。一方、海軍は、戦死者82人、軍夫の犠牲者120人、負傷者70人の被害。そのほか、民間人の死者が330人、負傷者455人というありさま。さらに船舶の損害も沈没120隻余、弾薬その他の軍需物資の損害も甚大であった。とりわけ県民の1ヵ月分の食糧までもすべて焼失せしめられた。この空襲における甚大な被害を通して、私たちは、「何のための経済発展か」を、問い返されたのではなかったのか。

それだけに今こそ、改めて「戦世(イクサユ)も済(シ)まち みろく世もやがて 嘆くなよ臣下(シンカ) 命ど宝」(戦の世は、終わった。平和で豊かな〝弥勒世〟がやがて来る。嘆くなよ、おまえたち、命こそが宝だよ)の言葉を噛みしめてみる必要があろう。なぜなら、平和は、失われて初めてその有難さがわかるのだが、それではもはや遅いからだ。』(33-34頁)

《「沖縄、基地なき島への道標」(大田昌秀/集英社新書) 33-34頁より》

 

沖縄県民や、その代表者達が『沖縄戦』を知らないのは、沖縄の平和学習が日本の歴史教育のように、教える側が重大だと思う「ある特定の日」や「特定の出来事」、「特定の人たちだけの体験」だけを教え、それだけが『沖縄戦』であったかのように伝え、継承させようとするからだ。

そして沖縄県民は、「ある特定の日」のみ沖縄戦を考え、それ以外の『沖縄戦があった日々』について、知ろうとしないし、調べようともしない。

 

これでは、「沖縄戦を知っているつもりの人たち」が増えただけで、実際は、沖縄戦の教訓を何も継承できていない

沖縄戦が、忘れ去られようとしている。

呪文のように、同じ文言だけを繰り返し述べても、それだけを教えても、沖縄戦から始まった『米軍基地問題』は解決しないのだ。

 

今、変わらないといけないこと。

それは、沖縄県民の視点

今、ぶっ壊さなければならないもの。

それは、沖縄県県民を代表する行政の長代議士政治家の中に蔓延る固定概念である。

今、改めて学び直さないといけないこと。

それは、沖縄戦沖縄戦の教訓だ。

視点を変えない限り、固定概念をぶっ壊さない限り、きちんと沖縄戦を学ばない限り、『米軍基地問題』を解決することはできない。

まずは、沖縄戦から続く「ありのままの姿を見よ!

・・・・・・・・・・

【今回の提言:「ありのままの姿を見よ!」のまとめ】

● 一般的な地図に描かれた「沖縄県」の姿は、「ありのままの姿」とは大きく異なる。

沖縄県内に置かれた米軍基地や演習場は、「沖縄県」ではない。アメリカ合衆国である。

● 『米軍基地問題』は、沖縄戦から始まった。その沖縄戦は、十・十空襲から始まった。

● 『米軍基地問題』を解決するためには、視点を変え、固定概念をぶっ壊し、沖縄戦をきちんと学んでから臨む必要がある。

在日米海兵隊の公式サイト(日本語版)を突ついてみる ⑤

オスプレイ不安クラブは、在日米海兵隊の日本語版公式サイトを検証をしている。

特に『在沖縄米軍がもたらす経済効果』というページは、公式サイトに掲載するような代物ではない。あれこれ数字や金額を並べるわりには、情報源を示す出典、資料、リンクなどは見あたらない。

印象操作とフェイクまみれのページである。(2017年10月8日現在)

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在沖縄米軍の地域にもたらす経済効果

当クラブはこれまでに、『在沖米軍』という組織はないこと、『雇用』も沖縄にある米軍基地で働く日本人従業員は、沖縄の労働力の約1.26%に過ぎないこと、なぜ沖縄の軍用地に『借地料』が発生するかということ、なぜ生活費を『沖縄における経済効果』だとする在日米海兵隊の主張がまかり通るのか、などについて検証してきた。

5回目の今日は、『家賃』について突ついてみる。

 

【ツッコミ ⑤】 『家賃』を払う人たちと『家賃』で儲かる人たちは、誰?

在日米海兵隊は、『在沖縄米軍がもたらす経済効果』というページにおいて、『3,000人超の軍人・軍属が民間地域に住んでいますが、平成25年度に支払われた家賃や光熱費などの総額は10億円以上です。軍人・軍属個人名義の一般車輌(軽を除く)は沖縄県内に28,273台(平成26年)あり、道路税と自賠責保険料で20億円近くが支払われています。この数字に車輌購入代金は含まれていません。』と主張する。(2017年10月8日現在)

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在沖縄米軍の地域にもたらす経済効果

 

最初に、まずは一般的なアメリカ人の社会性、生活スタイルを確認しておきたい。

アメリカ人は、カップルで行動する。交際中、婚約中、既婚者、どの段階であろうとも、伴侶またはパートナーと呼べる相手ができれば、彼/彼女と行動を共にする。

カップル達は、概ねカップル同士で交流する。例えば、同僚から食事に誘われた、ホームパーティーに招待された、などという場合、既婚者であれば夫/妻が同伴するのは社会的な常識である。夫/妻のスケジュール次第では、食事が「またの機会に」と流れる場合も多々あるし、パーティーに「不参加」という場合もある。食事、パーティーに誘われた夫/妻だけが「行く」というのは、無いに等しい。あったとしても、ホームパーティー宅に顔を出し、挨拶して帰る程度で、長居はしない。

子供がいる家庭であれば、ベビーシッターを付けて夫婦で出かける。日本のように、片方が子守し、片方がパーティーに参加するなんてことは、ほぼ無い。アメリカ社会でそんなことをすれば、夫婦関係が最悪で離婚寸前の状態か?と心配される。

 

そのことと、米軍関係者の『家賃』と、一体何の関係があるのかというと、既婚の米軍人や軍属が沖縄に派遣される場合家族同伴が「常識」である。派遣期間にもよるが、数年単位で派遣される場合は、間違いなく家族同伴だ。派遣期間が数ヶ月、半年、一年未満であれば、「単身赴任」という場合はあるだろう。

「家族またはパートナーと一緒」に沖縄に来るということは、一家が住む「住宅」を用意する必要がある。これは、日本のような「社宅」という感覚のものではない。一戸建て、2、3LDKのマンションのような一室でなければいけない。ペットを飼っている家庭ならば、ペットも一緒に沖縄まで来るケースもある。なので、一家+ペットが入居可能な住宅が必要になる。

それが、「アメリカ社会の常識」だから、その常識に沿った形で「受け入れ」なければいけない。日本式の社宅、アパート、マンション、戸建は、「アメリカ社会の常識」に当てはまらない。基地内はアメリカなので当然であるが、米軍関係者が基地外に住む場合でも、「アメリカ式の住宅」が必要となる。

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【沖縄発】「思いやり住宅」空室で基地外の豪邸に住む米兵
2009年11月10日 20:58

『…写真は在日米空軍・嘉手納基地のある北谷町に建ち並ぶ米兵用豪邸だ。米国のテレビドラマの世界に迷い込んだような錯覚さえ覚える。日本では豪邸に住むのは、金持ちやエリートなどの特権階級と相場が決まっている。

 ところが在日米軍の基準では、よほど下っ端でない限り入居可能だ。外務省、防衛省のまとめによると基地外の住宅に住む在日米軍兵士・家族・軍属は、日本本土で1万2,061人、沖縄で1万748人となっている。』(抜粋)

田中龍作ジャーナル | 【沖縄発】「思いやり住宅」空室で基地外の豪邸に住む米兵

在日米軍関係者が住む家は、米軍が設けた一定の基準を満たす必要がある。

部屋の広さと数、フードディスポーザーが付いたシステムキッチン、クーラー完備、洗濯機と衣類乾燥機のスペース、トイレの数、バスルームの広さ、駐車スペース…などなど、色々と条件があるのだ。

このように、既存する日本式のアパート、マンション、一戸建ては、「アメリカ社会の常識」に当てはまらない。沖縄の一部の地域が「まるでアメリカ」なのは、日本や沖縄の生活スタイルには「馴染まない」人たちが住んでいるからである。そこだけは、「リトル・アメリカ」だし、フェンスの外でも「アメリカ基準」なのである。

 

そんな米軍関係者が住む家に投資する人たちがいる。この人たち全員が「沖縄県民」だろうか?

しんぶん赤旗 同じ本土業者が建設   基地外の米兵マンション   米軍基地跡の超高層ビル   新たな「米軍利権」に群がる

2008年3月23日(日) 

 沖縄で米海兵隊による少女暴行事件の犯行現場となった米兵向け基地外住宅。北谷(ちゃたん)町で建設中の県内最大級の米兵向け大型マンションと、那覇市新都心で「首里城を見下ろす歴史的景観と環境を壊す」として反対の声があがっている超高層ビルがいずれも同じ本土の大手マンション業者によるものであることが本紙の調べで分かりました。(山本眞直)

 北谷町の米兵向けマンションは町の北側の砂辺地区で建設中の八階建て二棟。建設地は同町で唯一残された東シナ海の砂浜が広がる海岸べり。

 砂辺海岸は一九四五年四月一日、米軍が最初に上陸した場所。県民二十万人余が犠牲になった地上戦の先端を開いた地として、戦争の残酷さと平和への決意をこめた記念碑があります。

 地元の砂辺自治会は「もう基地外基地は要りません」と反対しています。松田正二自治会長は「美しい砂辺の海岸が彼らのプライベートビーチ(専用海岸)になってしまう」と不安の声をあげます。

 北谷町には、約千二百世帯の基地外米兵住宅が町の調査で確認されています。多くは県内の不動産業者らが経営しており、大手本土業者の本格的な進出は今回が初めて。米兵向け住宅は民間施設でも「家賃は米軍から直接振り込まれるので効率的」(地元業者)。

 建設主は横浜市のみなとみらいに本社がある株式会社ランド、施工は大手ゼネコンの熊谷組が進める「北谷プロジェクト」。

 ところが、不動産登記簿によれば土地の所有権は、ランドから昨年五月に「ライオンズマンション」で知られる大手マンション業者の「大京」(本社東京、資本金二百七十億円)に移りました。ランドは「大京さんは共同事業者」(経営企画部)と説明。大京は「北谷の物件は投資家向け賃貸マンション。米軍向けも選択肢の一つ」(広報部)としています。

 ランドの経営陣は元大京関係者。都市計画の開発許可を申請した業者も元大京関係者です。

 大京那覇市で「景観と環境を破壊する」と地元で反対運動が起きている米軍基地跡地の新都心地区で県内最高階の三十四階、百三十六メートルの超高層ビル建設の「共同事業者」。相手は住宅最大手メーカーの大和ハウス工業大阪市、資本金一千百億円)と、小泉政権のもとで公有地の民間売却など都市再開発での“規制緩和”を主導した宮内義彦氏のオリックスの100%子会社、オリックス・リアルエステート。オリックスは、大京の四割の株を取得しています。

 超高層マンションの建設地は、那覇市が庁舎建設予定地として取得したもの。

 同市は住民の反対を押し切って超高層ビルが建設可能な用途地域に変更、周辺地の時価相場よりも大幅に低い価格で売却しました。

 大和ハウス防衛省が開いた東京と大阪での在沖海兵隊のグアム移転企業説明会のいずれにも参加するなど、米軍利権に熱心。オリックス熊谷組は、都内での説明会に参加しています。超高層マンションの建設受注を予定している県内大手の国場組は東京での説明会と米海軍によるグアム現地での企業説明会に参加しています。

 グアム移転は総額一兆二千億円の“ビッグプロジェクト”。その大半、七千億円は日本の税金で負担します。

 世界に例のない「思いやり予算」で居座る米軍向け住宅や環境破壊の「街づくり」で進出する大手企業グループ。日本の税金が投入されるグアム移転をも視野にした新たな「米軍利権」に群がる構図が見えてきます。

同じ本土業者が建設/基地外の米兵マンション/米軍基地跡の超高層ビル/新たな「米軍利権」に群がる/沖 縄

 

しんぶん赤旗」に記述されている通り、沖縄県内の不動産会社による投資があるのは確かだ。ネットの検索機能を使って「off base military housing okinawa」というような英単語を入力すれば、沖縄県内の不動産会社が設けた英語のウェブサイトがずらりと出てくる。

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これらの不動産会社が保有する一戸建て住宅やマンションもあるだろうが、不動産会社は物件を管理するだけというケースもあるだろう。そして、それら物件の「オーナー」が「沖縄県民」だとは限らない。

iju.okinawa

 

そんな米軍関係者向けの住宅投資バブルも弾けたか?という報道が2014年にあった。

沖縄タイムス】 米軍人向け住宅市場、曲がり角 空き家2000戸

2014年10月26日 16:20

   首都圏より高い住宅手当をもらう「裕福」な米軍人や軍属を相手に、沖縄県内の外国人住宅ビジネスは膨らみ続けてきた。手当の額に合わせて、実際の価値以上の高額家賃を付けた物件も多い。しかし、最近は供給過剰で空き家が目立ち、曲がり角を迎えている。

 「株でもうけた1億円を投資したい。軍用地より外国人住宅だ」。ある建築会社の役員は数年前、本土の客から相談を受けた。この客は軍用地より数倍早く元が取れる、と中古の外国人住宅を数軒買ったという。

 「当時はローリスク・ハイリターンの商売。今は市場が飽和状態で、ミドルリスク・ミドルリターンにもならないかもしれない」。7~8年前をピークに、家賃も下がり続けている。

 外国人住宅を扱う不動産会社でつくる全沖縄貸住宅協会の與儀朝祺(ちょうき)会長(79)。外国人住宅は全県におよそ7千戸、そのうち2千戸ほどが空き家だとみる。特に人が多い基地から離れたうるま市や、海が見えない物件は空き家が多いという。

 「建てよ増やせよ、で需給バランスが完全に崩れた」。住宅手当を当て込んだ数十万円の家賃のままでは県民の借り手はなく、かといって家賃を極端に下げれば家主の建築費返済が難しくなる。「悲鳴を上げている家主は多い。このままでは社会問題になる」と懸念している。

 空き家が増えた原因の一つは、基地内住宅の入居率が98%を超えて初めて、米軍が基地外居住を認めるようになったこと。それまでは95%超が条件で、より厳格になった。

 基地内で営業ができなくなったことも追い打ちをかけた。同業の三つの協会がそれぞれ事務員を嘉手納基地にある軍の住宅管理事務所に派遣し、物件を探す軍人らに直接紹介していた。それが昨年9月、「スペースを別の部署が使うから」と追い出されてしまった。

 與儀会長はため息をつく。「本当の原因はよく分からない。全ては米軍のさじ加減ですから」

米軍人向け住宅市場、曲がり角 空き家2000戸 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス

 

沖縄タイムスの記事で出てくる『家賃』や『住宅手当』については、2005年に琉球新報が報じているので、それを紹介する。記事を読めば、誰が『家賃』を補助しているのか(払っている人たち)がわかると思う。

琉球新報家賃高額でも稼働9割 「外人住宅」4500戸

2005年10月1日 10:52

 おきぎん経済研究所はこのほど、「外人住宅」と呼ばれる在沖米軍人・軍属向け賃貸住宅の実態調査をまとめた。調査によると、県内には4500戸前後の物件があり、家賃は広さに応じて11万(66平方メートル)―27万5千円(135平方メートル)。民間物件に比べて高額にもかかわらず、稼働率は90%と高い。は日本政府の思いやり予算在日米軍駐留経費負担)として、住宅手当などの名目で一人当たり22万―33万円支給されるからだという。

 新築物件ほど人気は高いが、築20年以上の中古物件でも改装され民間向けやリゾート風ペンション、飲食店などに再利用される。同研究所は「貸出物件は増えており、ビジネスとして成長している」と分析している。
 在日米軍人・軍属と家族は日米地位協定第9条により外国人登録が免除されているため、これまでだれがどこに住んでいるのか実態がつかめなかった。
 おきぎん経済研究所は賃貸住宅業者などからの聞き取り調査を通して、基地外に住む軍人・軍属と家族は全体(約4万5千人)の1割に当たる約4200人と推計。約4500戸の貸し住宅が個人や専門業者によって供給されていることが分かった
 形態はアパートが7割、戸建てが3割。好まれる面積は最低でも約100平方メートル前後(2ベッドルーム)で「民間アパートの倍以上の広さ」(同研究所)だった。
 軍人の場合、階級によって毎月約17万―28万円の住宅手当と、使用量に関係なく光熱費約5万円が支給される。公務員や技術者などの軍属も約30万円支給される。これらは日本政府の思いやり予算から捻出(ねんしゅつ)されているという。
 地域別にみると沖縄市北谷町周辺が53・7%と最も多く、特に北谷町宮城海岸沿いに集中。嘉手納町読谷村周辺は36・3%だった。

家賃高額でも稼働9割 「外人住宅」4500戸 - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース

 

さて、『平成25年度に支払われた家賃や光熱費などの総額は10億円以上です。』という在日米海兵隊の主張だが、上の沖縄タイムスの記事では『外国人住宅は全県におよそ7千戸、そのうち2千戸ほどが空き家だとみる。』とある。単純に7,000戸から空き家の2,000戸を引くと、5,000戸になり、その戸数は琉球新報の記事にある4,500戸に近い。世界情勢や米軍の再編、戦略によって駐留人数が変化するから、数年間の間に数百戸の差は出るだろう。

在日米海兵隊が『10億円以上』とする『家賃や光熱費』は、『民間地域』に住むケースのことである。10億円を5,000戸で単純に割ってみると、一戸の『家賃や光熱費』はちょうど20万円となり、『17万ー28万円』という住宅手当の平均と近い額になる。「思いやり予算」とは、ここまで至れりつくせりなんだな。

 

在日米海兵隊が言う『平成25年度』とは2013年のことなのだろうが、その翌年の2014年に在日米軍は『居住者数を公表することに対し、セキュリティー上、強い懸念』を示したそうだ。

時事通信米軍関係居住者数公表せず=「安全上の理由」要請で-住民、実態把握困難・防衛省

※記事などの内容は2016年6月19日掲載時のものです

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    防衛省が2008年から公表していた全国の在日米軍施設・区域内外の米軍関係者(軍人、軍属、家族)の居住者数について、米側からの要請を理由に14年から公表を取りやめていたことが19日、同省などへの取材で分かった。
 基地内外に米軍関係者がどの程度居住しているか、基地を抱える自治体の住民は実態を把握できない状況が続いている。
 防衛省は、沖縄県で08年2月に基地外に住んでいた米海兵隊員が女子中学生に性的暴行をしたとして逮捕された事件を機に、基地内外に住む在日米軍関係者の市町村別居住者数を公表した。しかし、13年3月末時点の都道府県別のみの居住者数を公表したのを最後に取りやめた。
 13年5月の衆院安全保障委員会小野寺五典防衛相(当時)は「米側から居住者数を公表することに対し、セキュリティー上、強い懸念が寄せられた」などと答弁していた。
 防衛省は過去に同省ホームページ(HP)に載せていた米軍関係者の居住情報の大半を削除。情報提供した各自治体に対してもHPなどに掲載しないよう求めている。同省は「米国がテロ対策を理由に非公表とするよう要求しており、それに応じた措置」としている。 

【図解・行政】在日米軍関係者の施設・区域内外における都道府県別居住者数(2016年6月):時事ドットコム

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【図解・行政】在日米軍関係者の国内および沖縄県内の居住者数(2016年6月):時事ドットコム

 

2014年には米軍関係者向け住宅の『空き家が2,000戸』ほどあったそうだが、2017年4月末には、『県内に居住するアメリカ軍関係者のうち、基地の外に住む軍人やその家族などが、基地内での大規模な住宅改修のため、増える』ことが報じられた。

ospreyfuanclub.hatenablog.com

 

そうなると、またもや在日米海兵隊が『在沖縄米軍は沖縄県の経済に貢献している』と言い出しそうだが、米軍関係者が基地内に住もうが、基地外に住もうが、日本国民の血税で『家賃』がまかなわれていることを忘れてはいけない。

日本国民であれば、そんな彼らの住宅がどんなものなのか、気になることと思う。

インターネットの検索機能を使い、「military housing okinawa」とか「off base military housing okinawa」といういうような英単語を入力し、動画を探してみたら、沖縄に駐留する米軍人や配偶者らが自ら住む基地内住居や基地外の賃貸住宅を撮影し、動画をアップしていることがわかった。

思いやり予算」を負担する日本国民は、上の英単語を入力し、米軍人や配偶者らが作成した動画を観てほしい。中には、不動産会社による空き物件の紹介動画もあるようだが・・・。

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在日米軍トップらは、セキュリティーを理由に基地内外の居住者数を公表していないというのに、沖縄に駐留する米軍人や配偶者らは、基地内外の個人宅を撮影して、全世界に公表することは、セキュリティー上なんら問題ないと思っているようだ。(爆)

 

【今回のまとめ】

● 米軍関係者が基地外に住む場合、「アメリカの常識」を満たした住宅が求められる。そんな住宅が集中する地域は、「リトル・アメリカ」であり、「基地外基地」である。

● 米軍関係者向けの住宅に投資する人たちは「沖縄県民」でない場合がある。

● 米軍関係者に支給される高額の「住宅手当」は「思いやり予算」から出されている。『家賃』のほとんどを支払っているのは、日本国民である。

在日米軍は、セキュリティーを理由に基地内外の居住者数を公表していないが、米軍人や配偶者らは基地内外の個人宅を撮影し、動画配信サイトで全世界に公表している。

・・・・・・・・・・・

次回は、在日米海兵隊が主張する『個人関連消費』の『光熱費』について、突ついてみる。

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在日米海兵隊の公式サイト(日本語版)を突ついてみる ④

在日米海兵隊は「印象操作」を目的とし、ネトウヨやエセ保守が飛びつく「フェイク/虚偽」な情報を散りばめた日本語版公式サイトを運営している。(2017年10月5日現在)

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在日米海兵隊ホームページ

そこにある『在沖縄米軍がもたらす経済効果』というページでは、「沖縄の経済は米軍が支えている」とでも言いたいようで、あらゆる数字や金額が記載されている。
一見すると、「なるほど、確かに沖縄の経済に大きく貢献しているな」と、あちらの罠にはまりそうになる。

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在沖縄米軍の地域にもたらす経済効果

だが、『公式サイト』であるにも関わらず、主張の根拠となる資料やリンクを貼るわけでも、出典を明示するわけでもない

バカな日本国民は、俺様たちの言い分を鵜呑みにするだろうさ!」ということなのか。

 

そこでオスプレイ不安クラブは、在日米海兵隊の日本語版公式サイトに掲載された情報を検証している。第1回から第3回は、『在沖米軍』の実体や、沖縄の経済は米軍おかげで…という意味合いの『雇用』や『借地料』について突ついてみた。

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さて、今回は『在沖縄米軍がもたらす経済効果』というページの『個人関連消費』について突ついてみる。

 

【ツッコミ ④】 『生活費』というあたりまえの支出を『経済効果』にする意味とは

在日米海兵隊は、『3,000人超の軍人・軍属が民間地域に住んでいますが、平成25年度に支払われた家賃や光熱費などの総額は10億円以上です。軍人・軍属個人名義の一般車輌(軽を除く)は沖縄県内に28,273台(平成26年)あり、道路税と自賠責保険料で20億円近くが支払われています。この数字に車輌購入代金は含まれていません。』と主張する。(2017年10月5日現在)

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在沖縄米軍の地域にもたらす経済効果

この短い文の中に、家賃、光熱費、車輌、道路税、自賠責保険…と、まあ、普段の生活に密着したものを並べ、これらが沖縄県にもたらされている経済効果だと言っている。わざわざ、『(軽を除く)』とか『車輌購入代金は含まれていません。』とするあたり、にくいではないか!(爆)

 

それら1つ1つを検証する前に、今回は以下の二点を指摘しておく。

 

ひとつは、既に述べたように、「どこからの情報なのか」という記載がない点だ。この項目でも、『3,000人、10億円以上、28,273台、20億円近く』という具体的な数字や金額を出しているにも関わらず、出典、資料、リンクの掲載は全くない

閲覧者は在日米海兵隊の言い分を鵜呑みにする、もしくは、我々のように、自分たちで検索、調査し、確かめるしかない。
このようなレベルのものを『公式サイト』としているのは、笑える

 

二つ目の指摘は、米軍人・軍属にとって「沖縄にある米軍基地は勤務地でしかない」ということ。

沖縄県内にいる米軍人・軍属の職場が沖縄県以外の都道府県、日本国以外の国、または母国のアメリカ合衆国内にあるのであれば、そこで暮らし、「家賃、光熱費、車輌、道路税、自賠責保険…」などの生活に必要な支出は、そこで行う。

あたりまえのことだ

彼らは、沖縄でなければ、別のどこかに派遣されている。それだけのことである。

アメリカ合衆国以外にある米軍基地や施設は、全世界に約800カ所あるらしい。

http://images.politico.com/global/2015/06/23/backpage-11601.jpg

Mapped all together, this data, which comes from the Pentagon’s annual Base Structure Report and additional government, news or academic sources, helps to show just how far America’s reach is.

Graphic by 5W Infographics.

Where in the World Is the U.S. Military? - POLITICO Magazine

それらの地域で米軍人や軍属らの生活費の一部を『米軍がもたらす経済効果』とし、いちいち算出されているわけがない。

そんなことをしたら「バカげている」と一蹴され、笑われるだけだ。

 

だが、そんなバカげた主張を「そうなのか!」と鵜呑みにし、国民的常識として広がる国があるそう、日本国である


日本国では、どんなに「バカげている」主張でも、こと「沖縄県にもたらされる経済効果」に関しては、受け入れられるという土壌がある。在日米海兵隊は、それを利用しているのだ。

 

そもそも、いま沖縄にいる米軍人や軍属は、なぜ沖縄に来たのだろうか

沖縄が好きだから、沖縄で暮らしたい?

観光で沖縄に来ただけ?

沖縄経済の発展に貢献するため?

日本国を中共から護るため?(爆)

いや、違う。

答えは、『沖縄に来たのは、そこが勤務地の1つだから』である。

 

米軍人は、母国のアメリカ合衆国で米軍人となる。米国籍を持たず、アメリカ合衆国の永住権だけを取得した人たちが米軍人になる場合でも、アメリカで訓練を受け、アメリカで米軍人になる。

その後、彼らが配属された部隊が「沖縄」に駐留していれば、沖縄に派遣される場合があるし、そうでなければ、沖縄に来ることはほぼ無いだろう。

 

下は、沖縄県がまとめた『II 沖縄観光に関する統計・調査資料』の5ページにある『国籍別入域状況(海外)』である。

アメリカ合衆国から沖縄に来た「民間人」の数は、平成24年度(2012年)が6,200人、平成25年度(2013年)は8,900人だった。円グラフは平成25年度のもので、外国客の構成比を表したものだが、その割合は全体の1%だ。

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http://www.pref.okinawa.jp/site/bunka-sports/kankoseisaku/kikaku/report/youran/documents/toukei.pdf

アメリカ合衆国には、ハワイ、カリフォルニア、フロリダといった、世界的に有名なリゾート地がある。また、カリブ海地域やメキシコにも、マリンレジャーを楽しむことができるリゾート地が多数ある。

いくら沖縄が観光地とはいえ、アメリカ合衆国に住む人たちが、人工ビーチと化した沖縄の海を満喫するために多額の金を出して太平洋を横断し、わざわざ沖縄に来るだろうか。

 

沖縄を訪れる民間のアメリカ人といえば、沖縄にルーツを持つ移民二世や三世の人たち、留学生、英語講師、ビジネスマン、クルーズ船で来沖する観光客などが考えられるが、しかし、そのほとんどは、沖縄に駐留する米軍人や軍属の家族が娘や息子、孫たちに会う目的で沖縄に来ているのではないか。

 

わざわざ大金を出して沖縄に来る民間人のアメリカ人は、沖縄の経済に貢献していると言えよう。しかし、米軍基地で働く米軍関係者は沖縄で暮らしている。日々の生活の中で必要な支出をしているからといって、それが「経済効果」といえるのか。

いえるのならば、「家賃、光熱費、車輌、道路税、自賠責保険…」などを支払って沖縄で暮らす沖縄県も、沖縄の経済効果に貢献しているといえる。

 

【今回のまとめ】

● 米軍人や軍属が沖縄で暮らしているのは、彼らの勤務地が沖縄にあるから。暮らしの中で必要な支出(生活費)の一部を『経済効果』として算出するのはバカげている。

● どんなに「バカげている」主張でも、こと「沖縄県にもたらされる経済効果」に関しては、受け入れられるという土壌が日本にはある。

● 沖縄を訪れるアメリカ人観光客は、沖縄の経済に貢献していると言えるが、その数は、外国人観光客総数のわずか1%である。

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次回は、在日米海兵隊が主張する『個人関連消費』の『家賃』について、突ついてみる。

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在日米海兵隊の公式サイト(日本語版)を突ついてみる ③

在日米海兵隊が運営する日本語の公式サイトは、「これは印象操作だろ!」と言わざるを得ない情報が満載だ。

特に『在沖縄米軍がもたらす経済効果』というページは、沖縄に駐留する在日米軍が、「どれだけ沖縄の経済を支えているか」ってことを必死でアピールしたい在日米海兵隊報道部の渾身の一作だ。(2017年10月3日現在)

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在沖縄米軍の地域にもたらす経済効果

 

オスプレイ不安クラブは、そんな在日米海兵隊の日本語版公式サイトに掲載された情報を検証している。

第1回では、「在沖縄米軍」という組織が存在しないにもかかわらず、その幽霊組織が沖縄の経済に大きく貢献しているかのように語る在日米海兵隊の狙いはなんなのかを追求した。

truthaboutokinawa.hatenablog.com

第2回では、「在沖縄米軍」という組織が存在しないにもかかわらず、その幽霊組織が沖縄の労働人口の約1.26%にすぎない労働者を「使用」しているだけなのに、自らを「沖縄で2番目に大きな雇用主」と称し、沖縄県の雇用に大きく貢献しているかのように語るのは、大きな誤りであることを指摘した。

truthaboutokinawa.hatenablog.com

 

そして今回は『在沖縄米軍がもたらす経済効果』というページにある『借地料』に関して突ついてみる。

 

【ツッコミ ③】『支払われた借地料』って、誰が、なぜ、支払った?

在日米海兵隊は、『現在、沖縄県内には3万4千人以上の軍用地の地主がいますが、平成26年度に支払われた借地料は1,000億円近くとなっています。』と主張する。(2017年10月3日現在)

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在沖縄米軍の地域にもたらす経済効果

 

米軍基地や自衛隊基地が民有地もしくは地方自治体が保有する公有地にある場合、地主に借地料を支払っているのは日本国民だ

在日米軍アメリカ合衆国が支払っているわけではない。

在日米海兵隊が掲載した一文に、1,000億円近くの借地料を『誰が支払っているのか』を示す主語はない。

しかし、日本国民の血税で支払われている軍用地の借地料を在日米海兵隊が『在沖縄米軍がもたらす経済効果』というページに掲載しているのは、サイトを閲覧する人たちに対し『沖縄県民が1,000億円近くの借地料を貰えるのは、在日米軍のおかげだ!』という印象を与えるためでしかない。

これが 印象操作 でなければ、なんなのか!

 

日本政府は、全国に国有地を保有している。日本本土の自衛隊基地や在日米軍施設の大半は、日本国の国有地に置かれているため、高額な借地料は発生しない。しかし、

沖縄にある軍用地は、その大半が民公有地であるために、毎年、借地料が発生する。

では、「なぜ沖縄では民公有地に軍隊がいるのか」を理解するには、沖縄の軍用地の歴史的背景を確認する必要がある。

 

太平洋戦争中、沖縄には第32軍(沖縄防衛守備軍)が配置された。第32軍は、農民から土地を接収し、それら農地を日本軍が使用するための飛行場などに変えた。

しかし、それら飛行場は、沖縄島や伊江島、その周辺離島に上陸した米軍に次々と占領されていった。また、米軍は空爆や艦砲射撃で焼け野原となっていた民有地を重機で整地し、軍用車輌や戦車が通行できる道路を建設し始めた。

http://www.archives.pref.okinawa.jp/USA/90-28-2.jpg

沖縄ではめったに見かけないロータリー。嘉手納飛行場近辺の軍用車両の渋滞を緩和するため米海軍設営部隊によって建設された。(撮影日: 1945年 6月14日)

写真が語る沖縄 詳細 – 沖縄県公文書館

さらに米軍は、戦闘に必要な物資、武器、弾薬、燃料を保管するための貯蔵施設を建設 し、輸送と荷下ろしが可能な港湾施設を建設し始めた。

激しい地上戦の最中に米軍は、沖縄の住民に投降を呼びかけ、応じた者たちを収容所に入れて隔離したが、その間に集落や農地を奪っていったのだ。

http://www.archives.pref.okinawa.jp/USA/328982.jpg

ホワイトビーチに第7建設大隊によって作られた仮設浮桟橋 (撮影日: 1945年 5月17日)

写真が語る沖縄 詳細 – 沖縄県公文書館

そして、占領した日本軍の飛行場を米軍の戦闘機や爆撃機が発進できるように整備し、沖縄島の各地に新たな滑走路を建設した。

http://www.archives.pref.okinawa.jp/USA/14-40-2.jpg

沖縄の南寄り普天間の西海岸沿いのくずで覆われた丘を切り取って作られたB-29スーパーフォートレス専用滑走路。長さ7,500フィート、幅200フィート、石灰岩で覆われたこの重爆撃機滑走路は1945年6月15日に第806工兵航空大隊によって建設された。(撮影日: 1945年 6月30日)

写真が語る沖縄 詳細 – 沖縄県公文書館

米軍は、前線に戦闘部隊を送り日本軍と陸上戦を展開したが、後方には建設部隊や兵站部隊を置き、米軍基地の建設を進めたのである。

これが、沖縄戦前、戦中の沖縄の『軍用地』の姿である。

 

米軍による土地の接収は、戦後も続いた。 

組織的な戦闘が終わった後も、日本国が正式に降伏した後も、沖縄の住民は収容所内で管理され続けた。家畜のようにフェンスの中に閉じ込められている間、住民の家屋は焼かれ、潰され、農地は重機で整地され、米軍のための基地へと変貌していったのだ。

第二次世界大戦が終わったあと、朝鮮戦争ベトナム戦争、冷戦に直接関与していったアメリカ合衆国は、日本国に主権を回復させた後も、沖縄を米軍基地として使用し続けた。いわゆる、『Keystone of the Pacific太平洋の要石)』である。

その頃、米海兵隊岐阜県や山梨県に駐留していたが、日本本土で巻き起こった米軍基地反対運動を危惧したアメリカ合衆国は、東洋一の米軍基地となっていた『沖縄』に海兵隊を移すと決めた。日本国としても、遠く離れた沖縄に米海兵隊が移駐してくれたら都合がいい。

アメリカ合衆国と日本国の利害が一致したのだ。

海兵隊を受け入れることになった沖縄では、またもや住民の土地が接収され、農地や集落は、フェンスの中へと消えていった。

http://www.archives.pref.okinawa.jp/GRI/012099.jpg

軍用接収地 宜野湾伊佐浜 「金は一年土地は万年」の幟(撮影日: 1955年 7月)

写真が語る沖縄 詳細 – 沖縄県公文書館

在日米軍による沖縄の民公有地の軍事使用は、沖縄が日本国に復帰しても続き、今に至る。

 

一般社団法人沖縄県軍用地等地主会連合会(土地連)』のウェブサイトには、次の記述がある。

『先祖代々受け継いだ土地が占領及び米軍の基地政策によって強制的に接収された(1945年)ことに端を発し、その後、本土復帰(1972年)に際して日米間で締結された沖縄復帰協定により、日米安全保障条約及び地位協定が適用されて現在に至るまで、長期に亘って継続的に使用されています。

その上、広大かつ立地の良い地域を使用していることから地域の健全な発展や開発を著しく阻害し、いびつな形で市街地が形成されるなど、地域の開発を歪めています。しかしながら、軍用地は依然として地域の開発・発展から取り残されているのが現状です。』(2017年10月3日現在)

軍用地と地主について/一般社団法人沖縄県軍用地等地主会連合会(土地連)

 

なぜ、沖縄県にある軍用地に多額の借地料が発生し続けるのか。

それは、日本国民が米軍という外国軍の駐留を民公有地で許可し続けるからである。

先に記述したように、本土における軍用地の大半が国有地であるのに対し、沖縄の軍用地は、住民から強制接収した農地や住宅地だ。以下も「土地連」のサイトに掲載された文である。

沖縄県はこれほど狭小な県土にも拘らず、全国における米軍専用施設の約74%が集中し、沖縄本島の県土の約19%を軍用地が占めています。
また、都道県では国有地が平均約89%と大半を占め、民公有地が僅かであるのに対し、沖縄県では民公有地が施設全体の約66%を占めることから、県民に対する負担が多いことがわかります
特に、中部地域においては平均で約93%以上を民公有地が占めています。』(2017年10月3日現在)

軍用地と地主について/一般社団法人沖縄県軍用地等地主会連合会(土地連)

 

地主に借地料を支払うのは当然のこと。だが、地主が軍用地として使用されることを拒否しても、『安全保障』という魔法の言葉を使えば、国は地主の権限を越えて米軍に土地を提供することができるのが現状だ。

日本国民が、このような不条理を黙認し続けているのは、沖縄に対する差別であり、沖縄を軍事植民地として差し出していると言っても過言ではない。

強制接収した土地に支払う借地料を『経済効果』という恩着せがましい言葉を使い、誤魔化している。

『借地料を支払っているんだから文句言うな!』とか、

『軍用地がなくなれば、沖縄の経済は破綻する』とか言って脅すのは、

沖縄に多くの米軍基地を押し付けた側の罪悪感や差別意識を隠すためである。

 

さて、歴史的背景を確認したところで、在日米海兵隊の日本語版公式サイトに掲載された内容の検証に戻ることにする。

 

在日米海兵隊は、『現在、沖縄県内には3万4千人以上の軍用地の地主がいますが、平成26年度に支払われた借地料は1,000億円近くとなっています。』と言っている。

「3万4千人」とか、「1,000億円近く」とか、在日米海兵隊は、これらの数字をどこから拾ってきたのだろうか。人数や額を掲載するわりには、出典も明記せず、バックアップする資料やリンクの掲載もない。

これが、公式サイトであることに驚くばかりである。

在日米海兵隊とは、その程度の組織なのだ。


当クラブは、土地連のウェブサイトに掲載されている『軍用地料が沖縄県経済へ及ぼす経済効果調査』という資料を確認した。調査書によると、調査期間は平成26年9月18日〜平成27年3月25日までで、調査実施機関は、「株式会社りゅうぎん総合研究所」とのことである。

 

その調査書の13ページ「4.軍用地料による沖縄県内への経済効果試算」には、

『・沖縄県軍用地等地主会連合会の会員である 23 地主会に所属している地主数は約 42,000 人となっており、これを上記の地料層に当てはめると地料の階層は以下の通りになる。 (なお、県内に軍用地主は約 44,000 人〜45,000 人とみられるが、本調査では、調査の正確性を持たせるため同連合会の会員数約 42,000 人で試算した) 』とある。

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https://www.okinawa-tochiren.jp/wp-content/uploads/research2_merged.pdf 

 

土地連が4万2千人から4万5千人という地主数を出しているのに対し、在日米海兵隊が示したのは「3万4千人」。その差は8,000人から11,000人と、かなりの開きがある。

在日米海兵隊は、なぜ軍用地主数を実際よりも少なく見せる必要があるのだろうか?

 

なお、土地連がいう「軍用地主」には、自衛隊基地に土地を持つ人たちの数も含まれているようだ(同調査書の1ページ参照)

在日米海兵隊が出した「3万4千人」とは、沖縄にある米軍基地だけに土地を持つ地主数なのかもしれない。だが、出典や資料を掲載しない状態では、我々から「勝手に思いついた数字では?」と言われても、反論できないであろう。

 

そして、調査書の15ページには、在日米海兵隊がいう『借地料』にあたる『軍用地料』に関し掲載がある。それによると、平成24年(2012年)に支払われた軍用地料の総額は、932億9,800万円であり、その額は米軍基地と自衛隊基地を合わせたものである。

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https://www.okinawa-tochiren.jp/wp-content/uploads/research2_merged.pdf

調査書は、数字の出所を「沖縄県基地対策課」としている。

 

そこで、在日米海兵隊が主張する「平成26年」の借地料が「1,000億円以上」なのか、沖縄県基地対策課の統計資料を確認することにした。

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沖縄の米軍及び自衛隊基地(統計資料集)平成28年3月/沖縄県

統計資料の 「2. 基地と経済・財政」には、「4 賃借料・損失補償 http://www.pref.okinawa.lg.jp/site/chijiko/kichitai/documents/h28toukei08.pdf」という項目がある。

そこに掲載された数字を見ると、平成26年に支払われた「米軍基地賃借料」の合計金額は、「84,514(百万円)」とある。84,514(百万円)とは、「845億1,400万円」ということだ。

 

おかしいな。在日米海兵隊が主張する「1,000億円以上」ではないゾ。

 

一応、平成26年に支払われた「自衛隊基地賃借料」の合計金額を確認してみた。その額は「12,774(百万円)」とある。12,774(百万円)とは、「127億7,400万円」であるが、米軍基地賃借料と自衛隊基地賃借料の額を足したとしても、沖縄県の軍用地主に『借地料』として支払われた額は『1,000億円以上』にはならない。

 

こうなると、在日米海兵隊の日本語版公式サイトは、『在沖縄米軍がもたらす経済効果』を過大に見せるために、『軍用地主の数を実際よりも少なく、借地料を実際よりも多く表記している』と言われても仕方がない。もう、この時点で印象操作などではない。

これは、フェイク虚偽 である。

 

【今回のまとめ】

在日米軍またはアメリカ合衆国沖縄県にある軍用地の借地料を支払っていないにもかかわらず、在日米海兵隊の日本語版公式サイト内の『在沖縄米軍がもたらす経済効果』というページに毎年支払われている借地料の額を掲載するのは、明らかに印象操作である。

沖縄県にある軍用地の大半は民公有地なのは、戦前から戦後にわたり日本軍と米軍に農地や住宅地が強制接収されたからである。

● 民公有地を使用し続けたいのであれば、借地料を支払うのは当然であるが、地主が軍用地として貸し出すことを拒否しても、国は強制的に使用することができる。日本国民がそれを黙認しているのは、沖縄に米軍基地を押し付けたいからである。

● 在日米海兵隊は、沖縄県内の軍用地主数を少なく数え、借地料を多く示した。出典や資料も掲載せず、裏取りもできない形で出す情報は、もう印象操作ではなく、フェイク、虚偽をばら撒くためである。

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次回は、在日米海兵隊が主張する『個人関連消費』について、突ついてみる。

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在日米海兵隊の公式サイト(日本語版)を突ついてみる ②

在日米海兵隊は日本語版の公式サイトを設け運用している。

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在日米海兵隊ホームページ

そのこと自体は何ら問題はないが、

公式サイトで 印象操作 をしているとなれば、大問題 だ。

日本国民は、在日米軍の駐留経費、いわゆる「思いやり予算」を負担しているにもかかわらず、在日米海兵隊がばら撒く「印象操作ではないか?」と思われても仕方のない情報を鵜呑みにしている。これは、由々しき事態だ。

 

そこで、オスプレイ不安クラブは、在日米海兵隊の日本語版公式サイトに掲載された情報を検証してみることにした。

以下は第1回のまとめとリンク。「在沖縄米軍または在沖米軍」という言葉の意味と使われ方に関し、突ついてみた。

【ツッコミ ①】『在沖米軍』という幽霊組織 のまとめ

● 在日米海兵隊は日本語版公式サイトにおいて、沖縄にもたらす経済効果はアピールするも、日本本土で米軍を抱えている自治体にもたらされている経済効果はアピールしない。

●「在沖米軍」とは、沖縄に駐留する米陸軍、米海軍、米空軍、米海兵隊の四軍の総称であり、在沖米軍という組織は存在しないにもかかわらず、在日米海兵隊は「在沖縄米軍」という言葉を使っている。

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今回は、在日米海兵隊の『米軍は沖縄県内において、沖縄県庁に次ぐ2番目に大きな雇用主です。』という主張を突ついてみる。

 

【ツッコミ ②】 『米軍は…2番目に大きな雇用主です』の謎

在日米海兵隊の公式サイト(日本語版)にある『在沖縄米軍がもたらす経済効果』のページには、『米軍による県内雇用』という項目がある。それによると、『平成26年12月末日現在、沖縄県内における米軍施設で雇用されている沖縄県民は総勢8,600人です。米軍は沖縄県内において、沖縄県庁に次ぐ2番目に大きな雇用主です。』とのことだ。(2017年9月29日現在)

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在沖縄米軍の地域にもたらす経済効果

 

沖縄県には東京、大阪、名古屋、福岡といった大都市に本社を置くような、数千人、数万人規模の社員を抱える「大企業」は、ないに等しい。県民人口に比べて地方公務員の数が多いのは、島嶼沖縄県は小さな島々から成る県であり、本土の都道府県のように大部分が陸続きというわけではない)であるがゆえ。沖縄県の労働環境は、本土とは違う特徴を持つものだ。

 

しかし、中小企業や個人事業者といった形で、沖縄の経済や雇用に貢献している事業所は数多くあるはずだ。そこで、沖縄に一体どれくらいの事業所があるのかを調べてみた。

沖縄県企画部統計課 商工統計班が『経済センサス』をまとめているので、それを見てみよう。

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経済センサス

そこに掲載されている『沖縄県の民営事業所の結果(確報)』の『事業所数及び男女別従業者数(県計、市町村別)』によると、沖縄県の事業所数は、平成26年には68,117社あったとのことだ。数千人の従業員を抱える大企業・大雇用主ではないが、沖縄県の雇用や経済に大きく貢献している事業所が6万8千以上あるのがわかった!

 

それらの事業所で雇用されている労働者は543,072人である。その数は、「公務を除く」とあるため、国家及び地方公務員を含めると、沖縄県全体の労働者数は、それ以上ということになる。

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http://www.pref.okinawa.jp/toukeika/econ_cencus/2014/hyou1.xlsx

 

そこで、沖縄県全体の労働人口がどれくらいあるのか、別のデータを探してみた。

沖縄県のウェブサイトに『完全失業率の状況(出典:「労働力調査」/全国:総務省統計局発表、沖縄:沖縄県企画部発表)』が掲載されている。

在日米海兵隊は、『平成26年12月末日現在』の沖縄における日本人従業員数を出しているので、こちらも平成26年12月時点の数字を見ることにした。

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平成26年12月の雇用状況/沖縄県

掲載された説明文によると、平成26年12月の時点での沖縄県の『労働力人口は685千人』としている。685千人とは、68万5千人ということである。

 

さて、そんな沖縄県で『米軍は沖縄県内において、沖縄県庁に次ぐ2番目に大きな雇用主です。』と主張する在日米海兵隊が示した雇用者数は『8,600名』である。

平成26年12月の時点で沖縄県の労働者数が約68万5千人であるならば、米軍に雇用されている約8,600人は、率にして全体の約1.26%に過ぎない。残り98.74%の労働者は、沖縄に駐留する米軍に直接頼ることなく働いているわけだ。

 

沖縄に駐留する米軍人の数は、およそ25,000人といわれている。その約25,000人の米軍人の「お世話」をするために、約8,600人の沖縄県(沖縄にある米軍基地で働きたいために、わざわざ本土から沖縄に移住して沖縄県民となった人びとも含む)日本国民の血税で働いている、ことになる。

すると、沖縄県内にある米軍基地で働く労働者1人が平成26年に「お世話」した米軍人は、単純計算で約2.9人となる。1人で2.9人。米軍人の奥さま(または旦那さま)、お子さまを合わせると、約50,000人の米軍関係者を「お世話」していることになり、それでも1人で5.8人という計算になる。実に、至れり尽くせりだ。

 

日本国の看護師1人が受け持つ患者数は、医療施設によって異なるとのことだが、平均で7〜10人らしい。場合によっては、13〜15人になるとのことだ。日本国民は、どこに血税が使われるべきなのか、真面目に考える必要がある。

 

と、ここまでは、労働者数に関するツッコミ。ここからは、「雇用主」について突ついてみる。

 

すでに 【ツッコミ ①】で指摘したが、「在沖米軍」とは、沖縄に駐留する米陸軍、米海軍、米空軍、米海兵隊の四軍をまとめた総称であり、「在沖米軍」という組織は存在しない。在日米海兵隊は、別々の運用がなされている組織の施設で働く日本人労働者数を合算して発表し、『米軍は沖縄県内において、沖縄県庁に次ぐ2番目に大きな雇用主です。』と主張しているのは、不可思議である。

「米軍は米軍なのだから、いいんじゃないの?」と考えるのは、間違いである。

在日米陸軍のために働く日本人従業員が、在日米海兵隊で働くために異動させられる、配置換えになることはない。全く別の組織なのだから、当たり前のことだ。別の米軍隊下で働きたいとしたら、いまの雇用契約を一旦終了し、再度応募する必要がある。

そういう状況下の日本人従業員を「同じ米軍なんだから合算しても問題ない」と考えるのであれば、会社が違うスーパーの従業員を合算することに問題ないと考えるのか、ってこと。

例えば、沖縄県にあるサンエー、かねひで、イオン、ユニオンというスーパーの従業員数を、「同じスーパーなんだから合算しても問題ない」と言うのか?、って話。

そんなのは、どう考えてもおかしいし、米軍だからオッケー!ではないことに、日本国民は気付くべきだ。

 

さて、その「米軍」だが、はたして米軍は、米軍基地で働く日本人の「雇用主」なのだろうか

いや、違う。

沖縄に限らず、日本にある米軍基地で働く人たち

本当の雇用主 は、日本政府 である。米軍ではない。

 

その雇用主である日本政府は、『独立行政法人 駐留軍労働者等労務管理機構(エルモ)』に労働者の確保や労務管理などの業務を委託している。

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独立行政法人 駐留軍等労働者労務管理機構

エルモは、在日米軍基地で働くことを希望する日本人を募集し、採用した労働者を「在日米軍」に「派遣」しているのである。そのエルモのウェブサイトには、「求人情報」というメニューがある。そこを選択すると『在日米軍従業員募集案内パンフレット』という項目があり、PDF文書で保存されたパンフレットが掲載されている。

パンフレットの3ページ、『在日米軍従業員の位置付け』は、以下の通りである。

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独立行政法人 駐留軍等労働者労務管理機構|求人情報[在日米軍従業員募集案内パンフレット]

このパンフレットの説明文には、『在日米軍従業員は、国(防衛大臣)に雇用されますが、使用者は在日米軍となっています。』とある。

また、図で示されているように、在日米軍従業員に対する「労働契約の締結・給与の支払等」を行なっているのが日本政府で、「労務管理・給与・福利厚生」を行なっているのはエルモであり、在日米軍が行なっているのは「監督・指導・訓練等」である。

 

日本国の派遣会社や派遣労働者からすると、「な〜んだ、在日米軍は〝派遣先〟みたいなもんじゃないか!」ってことになる。ま、給与や待遇は、一般の派遣労働者とは比べものにならないだろうが…。

 

在日米軍の施設で働く人たちに直接給与を支払っているわけでもない在日米海兵隊が、自らを含む米軍を『雇用主』という言葉で表現しているのは、大きな誤りであることを指摘しておく。

 

【今回のまとめ】

沖縄県における米軍基地従業員は、沖縄県全体の労働者数の約1.26%に過ぎない。

在日米軍基地で働く日本人従業員の雇用主は日本国の防衛大臣であり、米軍ではない。従って、在日米海兵隊が『米軍は沖縄県内において、沖縄県庁に次ぐ2番目に大きな雇用主です。』と主張するのは、大きな誤りである。

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次回は、在日米海兵隊が主張する『借地料』について、突ついてみる。

 

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普天間飛行場の日本人従業員は14年3月末現在で204人で、宜野湾市の従業者数3万3821人の約0・6%だ。一方で同飛行場は市面積の4分の1を占める。

ryukyushimpo.jp

 

沖縄の米軍基地で働く日本人「平均年収300万円」

news.livedoor.com